2012年2月5日日曜日

リアディレイラー試行錯誤

6速インデックス時代のNew 600EXのリアディレイラー、RD-6208。クラシカルな外観で作りも良く、動作も良好で良い状態を保っています。カスタマイズでは出来るだけオリジナルパーツを残しておきたかったので、10速環境で使えるかどうかを試してみました。

前2段用のショートケージ(SS)タイプで、スペックは以下の通りです。
Total Capacity:28T
Max Cog Size:26T
Weight:204g

RD-6208
シマノのロード系の場合は6速から8速までチェーンの内幅が同じだった為に8速チェーンを6/7速用に使える互換性が有りますが、10速ではナロー化が著しく内幅がかなり違うので、プーリーの幅もかなり違います。そこで現行105用の10速ナロープーリーをテスト用に入手して組込みました。元のプーリーが10Tの歯数に対し現行は11Tで外径も拡大していますが、プーリー間でのチェーン詰まりも無く組み合わせることは出来ました。アクシウムのリアホイールに10速のスプロケを取り付け、コマンドシフター改で引く組み合せで動作テストを行いました。



この試みは残念ながら上手く行きませんでした。リアのトップ側から順に1−8段くらいまではきちんとインデックス変速出来るのですが、ロー側の残り2段くらいで左右方向の動作が厳しくなりインデックスもずれ気味になってしまいました。6速から10速ではスプロケットの全幅がかなり拡大されているので、その広がった分にこのRDのパンタグラフ機構のジオメトリでは十分対応し切れていない感じです(アームの長さ不足っぽい)。キャパシティもトリプルで使うにはスペック上で不足しており、多少のキャパオーバーはアウターxローやインナーxトップ近辺での使用を避ければ大丈夫では有るのですが、やはり最適な変速性能を得るには問題が有る状態なので素直に現行世代の対応RDに切り替える事にしました。

取り敢えずテスト用には余っていたMTB用の8速RDを使うようにしたところ、そちらは左右方向の動きに対してはストロークの不足は無くきちんと全段でインデックス対応出来ました(シマノのRDはシフターの引き量に対するディレイラーの動作量が昔から一部を除いてほぼ変わっていない為にこういうことが可能)。但しロードとMTBでは想定しているスプロケのトップ/ローの枚数の範囲が異なりRDのスラント角が設計上異なるため、Bテンションアジャスターボルトでプーリーとスプロケの距離を十分詰める事は出来ませんでした。この状態でもギアチェンジは出来ますが変速に一呼吸間が空くような感じになります。



RDとスラント角に関する解説はCBAのWebサイトに詳しいです。
リアディレイラーの選び方(ロード編)
スラント角についての解説

過去のリア変速多段化に伴うスプロケット仕様の変遷は下記のサイトが参考になります。
自転車ツーリング再生計画/メカニックよもやま話 スプロケット7/8/9/10s

参考までに今回測定したプーリー幅の数値を書いておきます。

プーリー 測定方法はワッシャー込みの厚さ
600EX-6s 10T t=10.2mm 105-10s 11T t=8.1mm Alivio-8S 11T t=8.1mm

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